家を建てる際に室内の一部もしくは壁の一部にタイルを取り入れたいと考えている方もいるのではないでしょうか。タイルは素材や用途などによって実にさまざまな種類がありますので、それぞれの特徴についてご紹介します。
もくじ
素材の種類
磁器質タイル
石英や長石などを1200~1350℃で焼いたタイルになります。緻密で硬く、たたくと金属のような澄んだ音がします。吸水性が低いので水回りに使うことが可能です。
せっ器質タイル
粘土や長石などを1200℃前後で焼いたタイルになります。磁器質タイルに比べると吸水性はやや高くなりますが、それでも低い方です。
陶器質タイル
陶土や石灰などを1000~1200℃で焼いたタイルになります。多孔質(細かい穴がたくさん空いている構造)なので吸水性は高いものになります。磁器質タイルとは対照的に、たたくとにごった音がします。
用途の種類
内装タイル
建物の内部に貼るタイルのことで、トイレやキッチン、洗面所など水回りに使われることが多いです。内装タイルは25mm角の小さなものから、450mm角の大判なものまであるので、家の雰囲気や使う場所によって大きさを変えてみるのも良いとおもいます。タイルが小さいとかわいらしい印象がありますが、大判になり目地が少なくなると、高級感を演出できます。
外壁タイル
外壁タイルは建物の外に貼るため、雨風や強い日差しにさらされても劣化しにくい磁器質タイルやせっ器質タイルが多く使われています。内装と違って広い面積に貼るので、一般的には落ちついた色合いのものが多いです。外壁タイルの場合、吸水性や耐候性のあるものが使用されるので、釉薬をかけないもの(無釉)、かけたものの両方があります。
床タイル
床タイルにも建物の中で使用するものと建物の外で使用するものがあります。床タイルの場合、繰り返し人が歩いても良いように、衝撃や摩擦に強く、汚れにくいことが大切です。そのため、外装用と同じく磁器質タイルやせっ器質タイルがよく使われます。床タイルは100mm角が一般的ですが、200mm角や300mm角の大型のものもあります。
モザイクタイル
モザイクタイルは、一般的には表面積が50㎠以下のものを指します。つまり、一辺の長さが10㎝以下なので、かなり小さなタイルです。
特殊名称タイル
スクラッチタイル
細い溝の模様があるタイルです。釉薬はかけないので素材の質感がよくわかります。スクラッチタイルは一般的に外壁に使用されることが多いタイルです。
テラコッタタイル
テラコッタタイルは土を成型し、乾燥させて焼いたタイルです。素朴な風合いが特徴的です。
テッセラタイル
石を割ったような、表面に凹凸のあるタイルです。
タイルのメリット・デメリットについて
タイルは初期費用こそ高いものの、丈夫で、汚れや水に強いものが多いので、その後のランニングコストがかかりにくい建材です。つまり、長い目で見るとお得な建材です。無添加住宅でもシチュエーションに応じたタイルを取り揃えています。ほかにも、近年シックハウス症候群が問題視されていますが、タイルにはその原因となるような化学物質が含まれていません。身体に優しい建材を使って家を建てたいということであれば、タイルも一つの選択肢として考えてみても良いと思います。