近年、多少コストが高くなっても自然素材を使用して家を造りたいと考えている人が増えてきました。中でもリビングや寝室など、過ごす時間が長くなる部屋の壁材はこだわるポイントの一つですよね。自然素材の壁材としては漆喰や珪藻土などが挙げられます。
そこでこの記事では、珪藻土を壁材として使用するメリットとデメリットをご紹介します。
もくじ
珪藻土について
珪藻土というのは、植物性プランクトンの一種である珪藻の殻が化石化し、体積した土のことです。珪藻は海や川、水田など水の中に生息しているので、海に囲まれた日本では、珪藻土はさまざまなところで採取することができます。
ではそんな珪藻土にはどんな特徴があるのでしょうか。
珪藻土のメリット
調湿性がある
調湿というのは、湿度を増減させることをいいます。珪藻土には非常に小さな穴が無数にあいており、この穴が湿気を吸収したり、放出したりすることに役立ちます。
湿度が高い場合には水分を吸収し、逆に湿度が低い場合は水分を放出してくれるので、快適な住居空間を実現することができます。
脱臭、消臭効果がある
珪藻土には脱臭効果もあります。におい分子というのは、空気中の水分子に付着しているので、湿気を吸収する際に、におい分子も一緒に吸収してくれます。そのため、部屋のニオイを解消することができるのです。
耐火性がある
次に耐火性ですが、珪藻土は七輪、コンロ、耐火レンガとして利用されるほど、火に強いことで有名です。
色のバリエーションが豊富
機能性以外にも珪藻土には良いところがあります。それは色が豊富であるということ。カラーバリエーションが多いと、色々遊ぶこともできますね。
珪藻土のデメリット
ボロボロ崩れて粉が落ちる
珪藻土はこすっただけでボロボロ崩れてしまうことがあります。珪藻土は繊細なため、家具をぶつけてしまったときにはがれてしまう恐れがあります。
ヒビが入りやすい
珪藻土は地震や何かの衝撃、窓やドアの開け閉めなどによって家の下地が動いてしまうことでヒビが入ることがあります。
万が一ヒビがはいってしまってもひび割れた部分に水を吹きかけてスポンジなどで優しくなぞってから乾燥させればほぼ目立たなくなります。
つなぎが必要になる
珪藻土は単体で固まることができないため、つなぎ材が必要となります。珪藻土のつなぎには、糊や接着剤、合成樹脂などがよく使用されます。
珪藻土のデメリットの部分で、こすっただけでボロボロ崩れると説明しましたが、これはつなぎに糊を使用している場合に起こることが多いです。そのため、最近では接着剤を混ぜてツルっとした崩れにくい仕上がりにしたものもあります。
しかし、せっかく自然素材の珪藻土を選んでも、化学合成接着剤が使用されていてはあまり意味がありません。
さらに、珪藻土よりもつなぎ材の割合が多い場合、先ほど紹介したメリットが損なわれることがあります。合成樹脂は珪藻土にあいている無数の穴をふさいでしまうと言われ、調湿性が失われてしまいます。
珪藻土を見極めるポイントは、つなぎにも自然素材が使用されているか、珪藻土の含有量がどのくらいなのか確認するということです。
珪藻土と漆喰はどちらが良い?
珪藻土とよく比較される壁材として漆喰があります。漆喰も自然素材であり、機能性に優れた壁材です。ここでは無添加住宅が扱っているオリジナル漆喰の特徴をご紹介します。
オリジナル漆喰の主な特徴
調湿性に優れている
抗菌性がある
耐火性に優れている
吸着性能
調湿性と耐火性は珪藻土と共通していますが、他にも漆喰には抗菌性や吸着性というものがあります。
漆喰は強アルカリ性のため、有機物を分解する殺菌機能があります。主成分の消石灰の作用により、細菌の生育・増殖を抑え、カビやダニの発生を防止します。これが抗菌性です。吸着性能というのは、近年問題視されているシックハウス症候群の原因といわれる揮発性有機化合物(トルエン、キシレン等)を吸着し分解する機能のことです。
さらに無添加のオリジナル漆喰は、身体に悪いものは一切加えていない無添加しっくいです。漆喰は珪藻土と違って水を加えれば自然に固まることができるので、つなぎは必要ありません。しかし、市販の漆喰には表示義務のない人工化学物質が入っているものもあり、必ずしも無添加とは限らないのです。
自然素材の壁材を検討しているようであれば高い機能性と安全性を兼ね備えた無添加住宅のオリジナル漆喰がおすすめです。