家の印象を大きく変える「屋根」。「昔ながらの瓦もいいけど、ヨーロッパ風のおしゃれなスレート屋根にしたい!」という方向けの天然スレートの粘板岩の特徴についてご紹介します。天然スレートの屋根はビジュアル面だけでなく、機能的にも優秀なのでぜひその魅力について覚えていただきたいと思います。
もくじ
粘板岩の特徴
粘板岩とは、地殻変動による変成作用(高温・高圧)によってできた岩石のことです。別名「スレート」とも言います。粘板岩は薄い板状に割れやすい泥質で、屋根用に加工しやすいことが特徴です。
古くからヨーロッパの建築材料にも使用されており、数百年もの間、風雨を受け続けても耐えうる丈夫さが魅力です。
スレート屋根とは
スレート屋根は、薄い板状の屋根を指します。
スレート屋根には天然スレートと化粧(人造)スレートがあり、粘板岩などの天然石でできたものが天然スレート、セメントに繊維を混ぜプレスしたものを化粧スレートと言います。
続いて、天然スレート屋根にするメリットとデメリットについて紹介します。
天然スレートの屋根にするメリット
①メンテナンス性
天然石なので、化粧スレートのように塗装などのメンテナンスが必要有りません。天然スレートの屋根の耐久性と持続性は、何百年と経って、美しく現存するヨーロッパの石屋根を見れば、一目瞭然です。
②環境に優しい
天然スレートは再利用も可能で、天然石を取り外して外構など別の箇所に使用することもできます。
③街並みに映えるデザイン性
天然スレートの屋根は、化粧スレートにはない自然素材ならではの風合いがあります。
天然スレートの屋根にするデメリット
①ほかの屋根材と比べ価格が高い
天然スレートは、瓦や化粧スレートなどと比較すると、希少性の高い天然素材であることに加え、加工に高い技術力を要することから、生産数が少なく価格が高くなります。
②化粧スレートに比べて重い
天然スレートは人工的に作られた化粧スレートに比べ重量があります。
この為、一般的に天然スレートを使用する場合、構造躯体に負担がかかり、耐震性に影響が出る可能性があります。
クールーフで一年中快適な生活を
無添加住宅では、天然スレートをクールーフ工法という独自の工法で施工します。
涼しい(クール)+屋根(ルーフ)から名づけられたクールーフ工法は、屋根部の熱を風力で自然換気するため、部屋の温度を下げる効果があります。
屋根をクールーフにすることで、真夏の2階と屋根裏のある3階との温度差がわずか1度に抑えられたという実験結果も出ています。(日本建築総合試験場調べ)
※夏期の晴天時の屋根の上では平均風速2.5mです。なお、この数値は数カ所測定値のもっとも高温値を表したものです。
また、クールーフ工法は、独自の引っ掛け工法で葺くので、和瓦と比較し、約30%軽く葺くことができます。
化粧スレートに比べて重いというデメリットがある天然スレートですが、クールーフ工法では軽く葺くことができるため、構造躯体に負担がかかりにくく、耐震性能が高いことが特徴です。
まとめ
天然スレートの屋根は、粘板岩という天然石を使用しており、健康や環境に配慮した建材です。また、他の屋根材にはない風合いが、街並にも映えるデザインになります。
屋根は雨風や紫外線から、大事な家を守るために欠かせないもの。家づくりにおいてなくてはならないものなので、屋根材にもこだわりたいですよね。
この機会に、天然スレートの屋根にすることを検討してみてはいかがでしょうか。